KHギャラリー芦屋では、このたび展覧会「コシノヒロコ-The Harmony-」を開催します。
視覚だけではなく、聴覚をはじめすべての感覚と環境が調和した世界を目指すコシノ。
ヒロココシノの2019年秋冬コレクションでは即興的なピアノの生演奏とファッションの競演を果たすなど、コシノにとって音楽はますます重要な要素となっています。本展では音楽からインスピレーションを得た絵画や、音を感じさせる絵画を中心に、活躍の舞台を広げるコシノの表現を紹介します。
クラシックの巨匠、ショパンの調べを聴きながら描いた絵画作品では、のびのびとした線描が走り、豊かなイマジネーションを感じさせます。また邦楽、長唄三味線の世界では杵勝会に所属し、名取の腕前を持つコシノ。今年4月に歌舞伎座で開催された長唄杵勝会の全国大会では「抄曲集」の舞台背景画を担当しました。本展ではその原画となった新作墨絵を、KHギャラリー芦屋で初公開します。和と洋、音楽と絵画、そして建築の美、あらゆる感覚が交差して奏でられるハーモニー。自然に囲まれた芦屋の地でコシノの絵画に出会い、見る人それぞれの心の中に生まれる音楽に、そっと耳を傾けてください。
コシノヒロコ《 WORK #1782 》
コシノヒロコ《 WORK #2017 》
KHギャラリー芦屋ではこのたび「コシノヒロコ The Composition -配置の美学- 」を開催します。
絵画において「コンポジション(構成)」は重要な造形要素です。
本展では、洋服のデザインに通じる色面構成や、墨象作品における余白と墨のバランス、書の感覚など、コシノの作品における多様なコンポジションをご覧いただきます。また展示方法においてもさまざまな配置の仕方で、空間のコンポジションを試みます。
第1期、第2期と展示構成を変え、カラフルな作品から墨象、書の作品まで、幅広いジャンルから選出した作品が並びます。しなやかなセンスで描かれるコシノの作品と、安藤忠雄氏の手がけた厳格な建築空間が織りなす美学を、ぜひご高覧ください。
*雛人形特別展示 2月24日(日)~3月31日(日)
コシノが所蔵する明治時代後期の雛人形を展示。整然と並ぶ人形と金蒔絵が施された道具の数々は、約100年の時を超えて輝きを放ちます。日本の伝統文化における「配置の美学」をお楽しみください。
コシノヒロコ 《WORK #1957-1958 》
KHギャラリー芦屋ではこのたび「コシノヒロコのうつわ展」と題して、さまざまな出会いを元にコシノが制作した「うつわ」を紹介します。伝統的な陶器の産地では、かねてから親交のあった作家の技術に触れながら、コシノらしい造形や色彩、絵画技法を発揮しました。金沢の大樋焼の窯元、十一代大樋長左衛門氏の元では、洋服作りのように平面的な土をカットして立ち上げたシリーズを制作。また萩焼の陶芸家納冨晋氏が制作した「青萩」と呼ばれる青い皿には、カラフルな色彩と線描で絵付けを施すコラボレーションを試みま
した。
さらにプロダクトの開発にも取り組み、2017年には陶磁器メーカー、ニッコー株式会社と協働し、墨絵をモチーフにした「墨の瞬」シリーズをデザイン。
2018年夏には鯖江市の伝統的な地場産業である越前漆器に、金銀の絵具を用いて絵付けを施しました。これらを通してコシノは、アートを暮らしの中に取り込むことを目指しています。
本展ではさまざまなうつわが一同に会し、絵画とともに展示されることで、様式にとらわれないコシノの自由な感性をご覧いただけることでしょう。日本が誇る歴史ある文化と現代的な感覚の出会いをお楽しみください。
協力:
十一代大樋長左衛門(大樋年雄)/大樋焼
納冨晋/萩焼
越前漆器協同組合/越前漆器
ニッコー株式会社/洋食器「墨の瞬」シリーズ
コシノヒロコ《WORK #1489》
コシノヒロコ 《絵付け越前漆器》
予約制公開:下記【入館予約申込】より必要事項をご入力の上、ご予約ください。
なお日曜日のみ予約不要でご覧いただけます。
予約制公開:当ウェブサイトの「ASHIYA GALLERY」ページから【入館予約申込フォーム】にて必要事項をご入力の上、お申し込みください。
なお日曜日のみ予約不要でご覧いただけます。
KHギャラリー芦屋では、このたび特別展示「エトリケンジ×コシノヒロコ」を開催します。
エトリの立体作品は、金網を人体に当てて型を取り、造形を加えた「人型」です。身体の表面が浮かび上がり、不確かな存在感が醸し出されます。
その軽やかな佇まいに惹かれたコシノからの呼びかけで、このコラボレーションが実現しました。
平面的な金網から手作業で人の輪郭を作り上げるエトリと、洋服を通して人の精神の豊かさに向き合ってきたコシノ。
二人の作品は共通して、表層のあり方を追求することで、内側にある精神や生命のありさまを描き出しています。
本展ではそれぞれの作品展示に加えて、エトリの人型にコシノが薄手の布を纏わせ、造形するインスタレーションを展開します。
その制作過程は、モデルを前に手を動かして洋服を作るファッションの現場そのものです。コシノの手によって、布のドレープやねじれ、ボリュームが生まれ、たおやかに身体を彩り、いきいきとした躍動感が生まれます。そしてコンクリートの壁面に差し込む夏の陽光が、ドラマティックに空間を演出します。
アートとファッションを通して、人の身体性や精神のあり方を問う、二人の競演をご高覧ください。
エトリケンジ
2018年度、KHギャラリー芦屋では「コシノヒロコ 綺羅 ~東洋と西洋の輝き~」と題して、ヒロココシノコレクション作品と絵画を中心に、東洋と西洋の美が融合したきらびやかな世界をご覧いただきます。
コシノは日本から世界へ独自のファッションを発信してきた経験から、日本の伝統的な文化に現代性を見出し、新い美を創り出していくことを大切にしてきました。その姿勢はアートとファッション双方に共通しています。
「綺羅」の「綺」は綾織り、「羅」は薄織りの絹織物を表し、美しい衣服やそれを身に纏った人のことを指す言葉です。華やかな色彩の絵画と洋服のインスタレーションは、優美な人々が集うさまを連想させます。
冬から春、そして夏へと移ろう季節折々の風情をご堪能ください。
※4月14日(土)まで、和室にて雛人形を展示しています。
KHギャラリー芦屋では、このたび展覧会「納冨晋×コシノヒロコ -SAIKAIの青-」を開催します。7年前、NHK総合テレビ制作の番組「鶴瓶の家族に乾杯」に出演したコシノが旅先で出会った、山口県萩市の陶芸家、納冨。その作品の特徴的な「青」は、深い味わいをたたえています。長く親交を続けてきた二人は昨年KHギャラリー銀座で初めてのコラボレーション展「納冨晋×コシノヒロコ -HAJIMARIの青-」を開催しました。そしてこの秋、安藤忠雄氏設計の静謐な空間が美しいKHギャラリー芦屋にて「再会」を果たします。
芦屋展開催にあたり納冨は、コシノの絵画作品と安藤氏の建築を意識したと語ります。コンクリート打ちっ放しの壁面に囲まれた厳かな雰囲気の中で、宇宙が感じられるような、今までにない「青」を発表したい。その熱意から生まれた新作の陶芸作品を展示します。そしてコシノは、新作を含む絵画作品と新作絵付け皿を発表。絵画作品では、「青」から始まり黒の濃淡、銀の輝き、さまざまな色彩と幅広い展開をご覧いただきます。そして絵付け皿は、納冨が制作した「青」の器に、コシノが鮮やかな色彩で絵付けを施した意欲的なコラボレーション作品となりました。
陶芸と絵画、そして建築。表現者たちの個性が出会い深く交差する空間を、どうぞゆっくりとご堪能ください。
納冨晋 《ゆらぎ斑紋壺》
コシヒノロコ《WORK #1506》
秋から冬にかけて、展示内容を変えて皆様のお越しをお待ちしております。