KHギャラリー芦屋ではこのたび「コシノヒロコのうつわ展」と題して、さまざまな出会いを元にコシノが制作した「うつわ」を紹介します。伝統的な陶器の産地では、かねてから親交のあった作家の技術に触れながら、コシノらしい造形や色彩、絵画技法を発揮しました。金沢の大樋焼の窯元、十一代大樋長左衛門氏の元では、洋服作りのように平面的な土をカットして立ち上げたシリーズを制作。また萩焼の陶芸家納冨晋氏が制作した「青萩」と呼ばれる青い皿には、カラフルな色彩と線描で絵付けを施すコラボレーションを試みま
した。
さらにプロダクトの開発にも取り組み、2017年には陶磁器メーカー、ニッコー株式会社と協働し、墨絵をモチーフにした「墨の瞬」シリーズをデザイン。
2018年夏には鯖江市の伝統的な地場産業である越前漆器に、金銀の絵具を用いて絵付けを施しました。これらを通してコシノは、アートを暮らしの中に取り込むことを目指しています。
本展ではさまざまなうつわが一同に会し、絵画とともに展示されることで、様式にとらわれないコシノの自由な感性をご覧いただけることでしょう。日本が誇る歴史ある文化と現代的な感覚の出会いをお楽しみください。
協力:
十一代大樋長左衛門(大樋年雄)/大樋焼
納冨晋/萩焼
越前漆器協同組合/越前漆器
ニッコー株式会社/洋食器「墨の瞬」シリーズ
コシノヒロコ《WORK #1489》
コシノヒロコ 《絵付け越前漆器》