2012年のオープン以来ご愛顧いただいておりましたKHギャラリー銀座は閉廊いたしました。
兵庫県芦屋市のKHギャラリー芦屋では、今後も作品を発表し続け、他分野のクリエイターの方々とのコラボレーションにも挑み続けてまいります。また、海外での展覧会の企画などもございますので、今後もご案内させていただければと存じます。アーティストとしてのコシノヒロコを引き続き応援してくださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
KHギャラリー銀座ではこのたび「KHギャラリー銀座 光の贈り物 -コシノヒロコ×circle side-」を開催します。2012年の開廊以来7年間、皆様にご愛顧いただいたKHギャラリー銀座。そのフィナーレを飾る本展では、2000年から2001年に制作されたペーパードレスと光のインスタレーションによる幻想的な世界を創り上げます。
折り紙のように平面を立体へと発展させたドレスは、東洋の美を洋服の中で表現してきたコシノにとって大変思い入れの深い作品です。紙のように軽い素材は、しなやかに直線と曲線の変化を生み出します。本展ではアートユニット circle sideの協力のもと、ドレスに光を映し出すインスタレーションを展開。足元には花々が広がり、霞がたなびくような光景が生まれます。暗闇で光を放つドレスに向き合うとき、見る者は生命の輝きに出会えるでしょう。
これからもコシノが生み出すファッションとアートは、人間の内に秘めた力を解放し、輝かせ続けます。清らかな初心を思わせる白いドレスと花、そして光が織りなす光景は、KHギャラリー銀座から皆様にお届けする贈り物です。どうぞ心ゆくまでご堪能ください。
*おしらせ
2012年の開廊以来7年間、コシノヒロコのアート活動をご紹介してきたKHギャラリー銀座は、本展をもって閉廊します。アーティストとしての活動は、コシノにとってすべての創作の原点です。KHギャラリー芦屋では今後もコシノの作品発表や、他分野のクリエイターの方々とのコラボレーション展を開催予定です。
長年の間、ご愛顧を賜りまして、誠にありがとうございました。
KHギャラリー銀座では、このたび展覧会
「コシノヒロコ×カジ・ギャスディン -時の旋律-」を開催します。
バングラデシュと日本を行き来しながら精力的に活動を続けるカジ。2016年に初めてコシノとのコラボレーション展を開催しました。異なるルーツを持つ作家と競演した経験は両者に影響を与え、より大きな視点で活動を展開していくきっかけとなりました。コシノは日本の伝統芸能や音楽との競演、そしてニューヨークでの個展を成功させました。そしてカジは先月バングラデシュで大規模な回顧展を行い、高い評価を得ました。
二度目の競演となる本展では、カジは紙の作品を中心に発表します。偶然性を生かし緻密な表情を描き出した絵画は、自然の中のさまざまな音を想起させます。対するコシノはそれに呼応する抽象絵画を展示。2014年に制作した大作や、音楽からインスピレーションを受けた最新作などを発表します。絵具の流れと縦横無尽な線描は、ピアノの即興演奏のような躍動感を感じさせます。
独自の「音」を持つ作家との展覧会は、総合的なアートの世界を創り上げようとしてきたコシノにとって一つの集大成です。時を超えて生まれる豊かな旋律をご堪能ください。
KHギャラリー銀座
コシノヒロコ×カジ・ギャスディン -時の旋律-
2019年6月18日(火)~7月3日(水)
10:30~19:00
休廊:日曜日
コシノヒロコ 作品(部分)
カジ・ギャスディン 作品
KHギャラリー銀座では、このたび展覧会「コシノヒロコ展伝統芸能の新たなる創造」を開催します。幼少の頃から祖父に連れられて歌舞伎を見て育ち、さまざまな日本の伝統文化に親しんできたコシノ。特に長年研鑽を積む長唄三味線では杵勝会に所属し、名取となるほどの腕前です。そして本年4月末に東京歌舞伎座で開催される長唄杵勝会の全国大会では「抄曲集」の舞台背景画を担当します。本展ではその原画となる新作墨絵を中心に、伝統文化にまつわるコシノの創作を紹介します。長唄の名曲に合わせて描いた舞台背景原画では、多彩な墨の世界を表現。これらの作品はセーレン株式会社の技術によって大型幕にプリントされ、大会のクライマックスを彩ります。また演奏会で着用するためにコシノが直筆で絵付けした着物を併せて展示。
さらに、2018年に行った福井県鯖江市での展覧会の際に絵付けした漆器を披露します。本展で発表する作品群は、日本の伝統芸能や文化を心から愛してきたコシノだからこそ生まれたコラボレーションです。古くからあるものの価値を現代の感性で捉え直すことで、人々に身近に感じてほしいという願いを込めた、新たなる創造をご高覧ください。
コシノヒロコ《 WORK #1989 》
コシノヒロコ《 WORK #1991 》
-アートとデザインの循環-
KHギャラリー銀座では、このたび展覧会「小篠弘子×HIROKO KOSHINO -アートとデザインの循環-」を開催します。
ファッションブランド「HIROKO KOSHINO」を手がけるコシノヒロコ。
その創作の原点には、18歳の頃に画家を夢見ながら、デザインの世界に進んだ若き日の「小篠弘子」の姿があります。
スタイル画に絵画の面白さを見出して以来、コシノはデザイナーとして最前線に立ち続けました。本展では膨大な作品群から選ばれた洋服を紐解き、アートとデザインの密接な関係を紹介します。
オリジナルデザインのテキスタイルを使用した洋服と、そのテキスタイルをコラージュして描いた絵画。さらにその絵画を布にプリントして作られた洋服。かたちを変えて発展していくイメージを、巨大な額を使ったインスタレーションで表現します。また、デジタル技術で手描きの絵を布地に再現したテキスタイルや、布に直接絵を描いた貴重な洋服などを展示。さらに洋服作りの原点となるスタイル画のジクレーを特別販売します。
平面と立体、静と動、アナログとデジタル。異なるものをつなぎ合わせ、境界なく広がり続ける、終わりなきアートとデザインの循環をご覧ください。
コシノヒロコ《WORK #1204》
HIROKO KOSHINO《2013年 AWコレクション作品》
KHギャラリー銀座では11月16日(金)より「コシノヒロコ常設展-Abstract Paintings-」を開催いたします。
KHギャラリー銀座では、このたび展覧会「特別展示 コシノヒロコ中原淳一へのオマージュ」を開催します。
中原淳一は1930年代から雑誌の表紙絵や挿絵を手がけ、大きな瞳と洗練された装いの女性像で注目を集めました。
そして戦後、大きく時代が変わりつつある中で、雑誌やスタイルブックなどを創刊。挿絵、編集、デザインと多彩な才能を開花させ、多くの女性たちを魅了しました。
コシノヒロコもまた、多感な時代に中原の作品に触れ、多大な影響を受けたと語ります。
本展では雑誌『それいゆ』の表紙絵やスタイルブックの原画など、貴重な中原の絵画5点を特別に展示します。そしてコシノは中原に捧げるオマージュとして、横顔の肖像画をはじめとするさまざまな女性像を描きます。
和紙に墨を用いて、にじみやかすれ、濃淡を使い分けて描かれる個性的な女性たち。自身のサインに添えて描くこの横顔は、強い意志を持ち、自分らしさを大切にする女性のシンボルといえるでしょう。戦前から戦後にかけて、品格ある女性の美しさを描き続けた中原淳一。女性の豊かな生き方を追求した先駆者に、オマージュを捧げるコシノヒロコ。時代の先を見つめた、女性たちのまなざしをご高覧ください。
※会期中、一部の作品について展示替えを行います。
中原淳一《表紙原画 『それいゆ』第31号 秋号》
コシノヒロコ 《WORK #1873》
KHギャラリー銀座では9月14日(金)より9月26日(水)まで「コシノヒロコ 常設展」を開催いたします。
KHギャラリー銀座では、このたび展覧会「墨の軌跡」を開催します。墨はコシノが最も馴れ親しんだ素材です。ファッションのスタイル画を墨で描き始めた学生時代から現在まで、いつも傍らには墨がありました。墨と余白の美しさは、和紙と墨、水の関係から生まれます。すべてが意のままにはならない墨の流れやにじみは、ときに思いがけない美しさをもたらします。
瞬間的に生まれる作品群の中にも、コシノは常に新しい美を発見し、高度な作品へと展開してきました。
墨が辿った軌跡には、張り詰めた空気と緩やかな時間という、相反するイメージが立ち上がり、観るものを静けさの中へと導きま
す。東洋では昔から多くの先人たちが、そこに宇宙や人間の精神の神秘を見出したように、コシノもまた墨が持つ奥深さ
に惹かれ、深く愛してきました。本展では、最新作を含むこれまでの作品の中から、特に墨の濃淡のリズムやにじみ、薄墨が美しいものを選び、展示します。コシノにとって墨は、瞬間から悠久の時間、そして精神の深みへと導いてくれる特別な存在です。
夏の暑さを忘れさせる、涼やかな墨と余白の粋をご堪能ください。
*ニッコー株式会社とコシノヒロコのコラボレーションによって生まれた洋食器「墨の瞬」シリーズが、発売から一周年を迎えます。期間中、一部の商品を販売します。
《WORK #1807》
《WORK #1808》
展覧会「クリムトへのオマージュ」はご好評につき、一部展示替えをして会期を延長します。
世紀末ウィーンの画家、グスタフ・クリムトは、日本の伝統的な美術工芸作品に影響を受け、独自のスタイルを築き上げました。
本展ではコシノヒロコが描いた、「和」を感じさせる作品を新たに展示します。
自然を尊ぶ精神性と、絢爛な金が出会い、現代的な感覚の作品群が生まれました。和と洋の折り重なる世界をご高覧ください。