銀座・並木通りのKHギャラリー銀座では、アーティスト・小篠弘子(コシノヒロコ)の作品を季節ごとに切り口を変えてご紹介しています。
本展に向けて、小篠はこれまでもコラージュ技法などで用いてきた「布」そのものにあらためて着目し、皺(しわ)や襞(ひだ)の形状を用いて、レリーフ状の作品を中心としたシリーズの制作を進めました。ファッションデザイナーとしての美しいフォルムへ抱く情熱が、「描く」という領域を飛び越え、三次元の「作る」世界へと物語を展開させてゆくかのようです。小篠の手により生命を宿した布の結晶は、様々な動植物の姿を介し、やがて無邪気な妖精達の戯れとなって空間に舞い降ります。
本シリーズの先駆けとなった大作とインスタレーション作品も、11月まで開催されていた「BIWAKOビエンナーレ2014」での展示を終え、今回KHギャラリー銀座に巡回し展示されます。
この冬、妖精達のささやきにしばし耳を傾け、これまでにない小篠弘子の幻想世界をどうぞご高覧ください。